≪ギガトン GIGATON≫ パール・ジャム Pearl Jam
おすすめ度: ★★ (3つ星が最高点)
1990年代、ニルヴァーナと共に、グランジ/オルタナティブ・ロックをけん引した大御所パール・ジャム、7年ぶり11thアルバム。
タイトルの『ギガトン』とは氷河が解ける単位から取ったもので、ジャケットも巨大な氷河が滝のように流れる写真(カナダのフォトグラファーであるポール・ニックレンの作品)を使っている。
地球温暖化による危機意識、トランプ政権でのアメリカの絶望感が色濃く作品には反映されている。
1曲目の“Who Ever Sad”からファンの期待を裏切らない重厚で攻撃的なサウンドを繰り広げる。
一方、“Buckle Up”や“Retrograde”のようにアコースティックギターによる、静謐な重低音で表現した曲も捨てがたい。
楽観するのでもなく、かといって、絶望するのでもなく、現状を真摯に受け止め、時代と格闘した結果生み出された力作。