音楽ダイアリー

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≪Reframe theater experience with you≫ Perfume


映画『Reframe THEATER EXPERIENCE with you』予告編

 

おすすめ度: ★★(3つ星が最高点)

監督:佐渡岳利

 

 2019年にLINE CUBE SHIBUYA(旧渋谷公会堂)のこけら落としとして公演された最終日の模様を収めたもの。

 

 Perfumeの結成20年、メジャーデビュー15年の企画にひとつであり、Reframeというタイトルは Perfumeのこれまでの歩みと現在、これからの未来を再構築した意味をこめている。

 

 音楽プロデューサーの中田ヤスタカPerfumeとは『アクターズスクール広島』時代からの教師である演出振付家MIKIKO真鍋大度を中心とするクリエイティブ集団・ライゾマティクスによる最先端テクノロジーを用いた演出によって、これまで誰も見たことがないステージを展開している。

 

 最後の挨拶で、あーちゃんがいっていたように、どこまでも「とんがった」ステージで、半端じゃないとんがり具合だ。Perfumeはメジャー・デビュー時からとんがっていた。彼女たちの出世作となった『ポリリズム』だって、とんがりすぎて事務所が二の足を踏むほどだったが、彼女たちの出世作となった。

 

 大衆的なポップ・ミュージックを前衛的な総合芸術の高みまで向上させながらも、ファンを置いてきぼりにすることなく、なお大衆性を失っていないチームPerfumeの手腕には素直に脱帽してしまう。

 

 『Challenger』で締めくくるあたりにチームPerfumeの決意のほどがうかがわれる。この曲は新曲であるが、当時のPerfumeのマネージャーがこの原曲を聴いて、中田ヤスタカにプロデュースを依頼することを決めたという。つまり中田ヤスタカPerfumeとの出会いの曲である。歌詞とアレンジを変え、Perfumeの新曲として新たに生まれ変わった。結成20年の大ベテランになっても、常に新しいことに挑戦し続け、変わり続ける、決意表明が歌われている。『STAR TRAIN』と同様Perfume自身を歌った重要な曲。