≪スライ・ストーン Sly Stone≫
おすすめ度: ★(3つ星が最高点)
監督:ウィレム・アルケマ
2015年作
1960年代後半から1970年代前半にかけて、ファンクの立役者として一世を風靡したスライ&ザ・ファミリー・ストーン。その中心人物であるスライ・ストーンは1975年以降、表舞台から姿を消し、たまにマスコミを賑わかすことといったら、養育費の未払いで起訴されたとか、おもちゃの拳銃を所持して逮捕されたといった不祥事ばかりだった。
監督のウィレム・アルケマは行方知れずとなったスライの捜索に乗り出す。かつてのバンドメンバーたちに体当たりのインタビューを敢行し、スライの足跡を追い求める。
監督はスライを捜しだすことができるのか。スライはなぜ音楽界から突然失踪してしまったのか。現在どんな生活をしているのか。
まるでミステリー映画のようなスリリングな展開で、次第にこうした疑問が氷解していく。
詳細は本作をぜひ観てほしいが、巨大な才能に恵まれながらも、悪徳マネージャーの悪だくみによって、スライの人生が踏みにじられてしまったことが判明する。
自宅や財産を失いながらも、「いまでも毎日、曲作りをしている」とスライが語るシーンはファンの胸を打つ。