音楽ダイアリー

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≪Joe Strummer 001≫ ジョー・ストラマー Joe Strummer


The Clash - London Calling (Official Video)

おすすめ度: ★★ (3つ星が最高点)

 

元クラッシュのジョー・ストラマーの、クラッシュ以外での楽曲(未発表曲を含む)により構成された2枚組のアルバム。

 

クラッシュは、セックス・ピストルズと並んで、パンクを世界に知らしめた名バンド。彼らがいなかったら、パンクというジャンルは存在しなかったかもしれないし、たとえ存在していたとしてもずっとマイナーな認知度でしかなかっただろう。

 

パンク立役者であるストラマーはその印象が強烈だっただけに、パンク・ミュージシャンのイメージが強い。でも本作を聴くとパンクというジャンルだけに収まりきれない多彩なミュージシャンであったことがわかる。

クラッシュ時代においても、デビュー作の”白い暴動”こそど真ん中のパンクだったものの、名盤”ロンドン・コーリング”や問題作”サンディニスタ“に収められた作品は、パンクという枠に収まりきれない楽曲が多数あった。それゆえ、一部のファンからはパンクを裏切ったみたいな批判を浴びたが、そもそもストラマーはパンクだけに固執する気はさらさらなかったのだろう。

 

どの楽曲もワールド・ミュージックと呼んだ方がふさわしい多様性があり、ポップ・ミュージックとしても優れた曲ばかりで、今の耳で聞いてもサウンドの新鮮さや曲の普遍性を失っていない。

 

ジョー・ストラマーが亡くなったのは2002年。16年の時を経て、あらためてジョー・ストラマーの功績を確認するうえで、本アルバムがリリースされる意味は大きい。